ルーブル美術館は知っていますが、ルーブル彫刻美術館って、なに? どうもルーブル美術館の収蔵品のレプリカが展示してあるそうです。つまり、にせ物? なんちゃってのとんでも美術館なのか、ルーブルの名を騙るコバンザメ商法なのでしょうか。
これはぜひ行って、確かめなくてはならない、なんだかよく分からない使命感に燃えた私は、偵察を決行します。
ルーブル彫刻美術館は、榊原温泉の温泉街の近くにあります。温泉街の近くにあるって、、、よくあるなんとか秘宝館みたいな、ちょっとエッチな怪しげな見世物小屋なのでしょうか。これはなかなか期待ができそうな、もとい、真実を明らかにしなければなりません。
ここがルーブル彫刻美術館です。
なんだ、このサモトラケのニケと、ミロのヴィーナスの馬鹿でかさは、おまけに自由の女神まであります。
実に怪しい、怪しいのではないでしょうか、怪しさ全開です。私は周りを見渡します。すると反対側には。。。
なんと、金色の観音様です。
いや、それはよいのですが、又もこのでかさは、、、尋常ではないような。しかもこの怪しげな建物は、、、ここは異次元空間なのか、それとも怖いカルト教団の本部なのか。
もう帰ろうかな。。。急に弱気です。さっきの使命感はどうした?
仕方が無いので、ここで思い直し、情報収集をします。遅いって。
実はルーブル彫刻美術館は、寶珠山大観音寺と言うお寺の境内にあります。
ルーブル彫刻美術館は、このお寺も含めて世界的な建築家の黒川紀章さんの設計みたいです。そして、世界で唯一のルーブル美術館の公式な姉妹館がここです。ルーブルの技術陣が本物から型を取って作った、寸分違わぬレプリカが展示してあり、先の館長の竹川勇次郎氏が私財を投じて作ったということで、頭が下がります。
ここで怪しさが消えます。なんだ、すごくまっとうで、つまらない。。。
いえ、早速、中を拝見しましょう。
入り口に入ると、まず、ツタンカーメンの「黄金のマスク」が出迎えてくれます。金ぴかです。もちろん本物も金ぴかだそうです。実は、いつも黄金のマスク(精巧なレプリカ)が見られるのは、ここだけです。
しかし、、、ここで思い出します。ツタンカーメンの「黄金のマスク」って、ルーブル美術館の所蔵でしたっけ。
黄金のマスクは、エジプトのカイロ美術館にあるのでは。。。エジプトに行かなければ見られないという話しではなかったかと。うーん、ここは何でもありですか。怪しさがまた頭をもたげます。こんなんでよいのか、ルーブルはどうした?
こちらはミロのヴィーナスの等身大です。本物と寸分違わぬものでなくても、こう言う物はかなり値が張ります。傷一つまで正確に作るとなるといったい、いくらかかるのか、、、などと、無粋なことを考えます。おっと、取りあえず芸術を鑑賞しなくては。。。
芸術、芸術、高尚な高揚感に包まれます。その時、私の目に入ってきたものは、、、ぎゃあ。
むむむ、ぎゃあなどと、失礼しました、こちらは千手観音様ではございませんか。ルーブル彫刻美術館の中央吹き抜けに鎮座しています。ここで美術館がお寺の境内であったことを思い出します。うーん、合掌。それともルーブルに実際ある作品なのでしょうか。ま、お参りだけして、このあたりの事情は、きっと複雑なので、気にしないで見ていきましょうか。
進んでも、進んでも、あちらにもこちらにも、素晴らしい彫刻だらけです。実に豪華です。型をとって作ったレプリカは1300点に及ぶそうです。すこしだけ、個別に見ましょうか。
ニンフのサルマキスです。19世紀中ごろ、比較的に新しい時代の物です。
こちらは、うずくまるビーナス、紀元前3世紀ごろのものです。
こちらは知恵の聖母、13世紀頃。左上にこの美術館の開館式のようすの写真があります。
円盤投げ像、紀元前450年。こちらはローマ国立博物館所蔵です。やはり、ルーブル美術館以外にも有名なものは、いくつか展示してあるみたいです。
1300点はとても紹介出来ませんので、ちょっと全体の雰囲気程度を羅列します。
なかなか見応えがあります。じっくり見ていくと時間がいくらあっても足りません。そして、ついに、すごいものが、、、
今まで以上にすごい物があるのか、、、
あったんです。
かの有名なロゼッタ・ストーンです。本物は大英博物館にあります。これがロゼッタ・ストーンなのか。想像していた物より大きいです。迫力があります。
三種類の文字が、かなり緻密に描かれています。これならば、さぞかしエジプト文明の解読の手がかりになったことでしょう。やはり世紀の大発見です。発見時の驚愕の様子が目に見えるようです。目のあたりにすると、奇跡の発見と言うことが実感できます。
ルーブル彫刻美術館見学案内
ルーブル彫刻美術館には、本当に来た甲斐がありました。
こちらは、あまり知られていない観光スポットかも知れませんが、実に見応えがあります。
なお、美術館ですが、レプリカですので、写真撮影は自由です(館員に確認済み)。また、お土産でレプリカ品の販売もしています。正直、欲しくなり悩んだ物がありましたが、数万円を使ったら、旅行中、困りますし、贅沢かなと断念しました。もう一度、いつか行きたいと思います。
入場料は執筆時点で、大人1500円。小中学生、800円。小学生未満は無料です。なお後で知りましたが、ルーブル彫刻美術館のHPに割引券と前売入場券の案内がありますので、手に入れて行かれるとよいでしょう。
大観音寺の拝観料との共通券が大人2000円ですが、差額500円で、お寺で般若心経の刻印が入った生まれ年の守護観音のお守り(メダル)が頂けました。こちらも好みにより拝観されてもよろしいかと思います(冒頭写真の観音様は世界一の高さの金運財運の純金開運寶珠大観世音菩薩)。
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三重県津市白山町佐田1957 → 地図
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宿泊は → 榊原温泉へ
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